田舎から都会に出て周りの歩く速度は私がいたとこよりも遥かに早い。
「……は、はやい」
転校初日、親に道を覚えろと言われ向かうも人混みのせいで右も左も分からなくなってしまった私。焦っていたら、後ろから肩を押された
「いてっ」
「あっ、すいません!大丈夫?」
「こちらこそ、ぼーっとしてて!すいません…」
頭を下げ顔を上げると、目の前の女の子は私と同じ制服を着ていた
「あれ?もしかして、同じ学校?」
「え、えっと、カシワ高校の生徒ですか?」
「そうそう!見ない顔だけど何年生なの!」
その女の子は八重歯が特徴で笑顔がとても素敵な子だった。
「今日、初日で17だから2年生になるかな」
「うっそ?!昨日、里美先生が言ってた転校生って貴女なのね!もしそうだったら、私と同じだよ〜!」
「ほんとに?!すごい!」
「じゃあ、私と一緒に学校まで案内するよ」
「え、いいの?」
「何言ってるの!同じ方向なら一緒に行ったらいいでしょ!」
「ありがとう!」
凄くホッとした。そう思ってたら手を引かれて、その女の子と一緒に登校した。