「え?」

いきなり声を上げたお母さん。

いやー、なんて言ったらいいのか分からないもんなんだな……

って、今は美麗だ!

「そっかぁ、君がぁ」

「え?なにがですか?」

「あら、ごめんなさい。美麗がね、憧れてる人がいるって教えてくれて」

「憧れてる?」

「ええ。あなたが誰にでも馴染めてて、太陽のように笑ってるって……あたしとは、大違いって……美麗ね……いじめられてるの……」

「……っ!」

「美麗が、小学生の頃……階段から突き落とされて……首筋に……傷を負って……心にも……深い傷を……」