《翔太STORY》

『でないと、あと少しで翔太が死ぬんだ』

「……!!?」

「……!」

父さんの電話している声が、ドア越しに聞こえてきた。

ヤバい!美麗に聞かれた!

「みっ、美麗、ちっ、違うんだっ」

「なっ……にっ……がっ……?」

震えてるっ……

「ちっ、違うのっ……?」

「……っ」

今にも泣きそうな美麗の顔見てると、隠し通せない……

「ごっ、ごめんなさいっ……きっ、今日はっ……かっ、帰りますっ……おっ、お邪魔しましたっ……」

タッタッ

「美麗……」