《翔太STORY》

「死ぬのかな……」

「……!」

生きる希望もない……だって俺……でも……

「死にたくない……ーー」

ギュッ

「……っ!」

気づいたら俺は、美麗の腕の中にいた。

「美麗……?」

「死なないよ……大丈夫だよ……」

美麗……優しいな、やっぱ……

「うん!」

「……っ!」

美しい笑顔にまだ、可愛い感じがある。

こんなに優しく笑えるんだな……シンデレラみたいだ……

この時の俺は、生きる希望を見つけた気がした。死にたくない、本気でそう思った気がした。