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『タカラサガシ・・・ですか?』

『うん。

りりちゃんは宝探し好き?』

好きか嫌いかと聞かれば、好き・・・なのでしょうか。

そもそも普段から私は宝探しなんてらしません。

『・・・得意?』

え、得意・・・?って。

私は高校生ですよ?お父さん。

そんな遊びはしません。

『得意・・・ではないと思いますが、宝探しがしたいんですか?

お父さん、良かったら私一緒にやりますよ』

『わぁ、ほんと?

ありがりりちゃ〜ん』

このなんにも考えてなさそうなのんびりとした人は私のお父さん。

黒髪に美白・・・、女の子たちの理想を生まれもっている男性。

『僕、最近具合が落ち着いてたから・・・、少し手紙を書いてみたんだよ

だからね、それを探してもらおうと思って』

『・・・探す・・・、私一人ですか?』

『え、うんそうだよ』

それは・・・不安ですね。

『りりちゃん』

『はい?』

お父さんは座っているだけなのに、少し辛いのか、少し青白い顔をして、私に笑いかける。

『宝探し・・・、ヒントだよ

僕が死んだら・・・ミリヤに・・・手紙をもらって

そこにヒントがあるから。

それを見ながら、すれば・・・宝探し、見つかるよ

僕の大切な娘、リリアーーー

どうか、いつまでも幸せに』


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それが最後の力だったのか。

私へのメッセージを残し、父はそれから一週間後に亡くなりました。