うちらの青春

1年4組21番のシールを見た翌日。私は早速名簿を確認した。
(えーと。21番…えっ?)
野﨑光。そう書かれていた。
(やっば、やっば)
それしか思えない。結構思ってたよりも家近いって事だよね。
(やっば、やっばー)
本当にすごい。まじで、奇跡かもしれない。そう思うと、好きになるのに時間はかからなかった。

席に戻って、数学の先生が来るのを待つ。そして、どうしても見てしまうひかるくん。ひかるくんの本が奏でるパラパラという音が好きだった。すると、ひかるくんの横の席からも、本のページをめくる、パラパラという音がする。ひかるくんの隣は確か…立入海鈴ちゃん。
(まりんちゃんは、本が好きなのかな)
先生が来るまであと3分ほどある。思い切って話しかけようと席を立つ。
「あのぉ~…」
自分でもびっくりするほどか細い声で話しかける。
「え、あ、はい?」
まりんちゃんが顔を上げる。そして私は本の題名をチェックする。
(天国への切符…か)
感動系の本だ。こーゆー系のが好きなのかな?と思う。
「えと、本、好きなの?」
私は言う。まりんちゃんの顔から警戒の色が消えていく。
「え!そっちも?」
ぱぁっと笑みが生まれる。やっぱ、本好きに悪い人はいない。
それから、チャイムがなるまでずーっと喋っていた。これから仲良くなれそう、そう感じていた。