――くるみには俺がついてるだろ。
私には陽平くんがついてるんだよね。
そう、だよね。
今の言葉の何処にひっかかるところがあるのか自分でも分からない。
だけど、言外に俺が彼氏であるという主張が含まれている気がして…。
「くるみ、どうしたの?海、嫌い?」
頭の中で色々と考えていたところに響子ちゃんがそう尋ねてきて、慌てて返事をした。
余計なことを考えるのはよくない。
さっき先生にも言われた。
無理矢理思い出そうとするのは、身体にもよくないし、脳にも良い影響は与えないから、と。
「ねぇ、くるみ」
「うん?」
「あたしがくるみの水着選んであげるね!」
「うん、ありがとう、響子ちゃん」
「おい、ちょっと待て、響子」
「なによ、陽ちゃん、文句ある?」
「文句はねぇけど…」
「――俺が選ぶ、っつったら一生『変態』って呼んでさしあげるわよ?」
「なんだと!?」
まさかの響子ちゃんの言葉に流石に笑いを堪えきれなかった。
私はいつもこの中にいたのかな?
そうやって、今みたいに笑ってたのかな?
想像しただけでもその世界は充分に楽しそうであることが分かった。
「ねぇ、響子ちゃん?」
「ん?」
「私も海に連れてってくれてありがとう」
「……何言ってんのよ、そんな礼なんていらないわ。あんたがいないとあたしが嫌なの」
「本当?」
「当たり前でしょ。くるみがいないだけであたしたちはみんな物足りなくなるのよ。そうでしょ?」
私には陽平くんがついてるんだよね。
そう、だよね。
今の言葉の何処にひっかかるところがあるのか自分でも分からない。
だけど、言外に俺が彼氏であるという主張が含まれている気がして…。
「くるみ、どうしたの?海、嫌い?」
頭の中で色々と考えていたところに響子ちゃんがそう尋ねてきて、慌てて返事をした。
余計なことを考えるのはよくない。
さっき先生にも言われた。
無理矢理思い出そうとするのは、身体にもよくないし、脳にも良い影響は与えないから、と。
「ねぇ、くるみ」
「うん?」
「あたしがくるみの水着選んであげるね!」
「うん、ありがとう、響子ちゃん」
「おい、ちょっと待て、響子」
「なによ、陽ちゃん、文句ある?」
「文句はねぇけど…」
「――俺が選ぶ、っつったら一生『変態』って呼んでさしあげるわよ?」
「なんだと!?」
まさかの響子ちゃんの言葉に流石に笑いを堪えきれなかった。
私はいつもこの中にいたのかな?
そうやって、今みたいに笑ってたのかな?
想像しただけでもその世界は充分に楽しそうであることが分かった。
「ねぇ、響子ちゃん?」
「ん?」
「私も海に連れてってくれてありがとう」
「……何言ってんのよ、そんな礼なんていらないわ。あんたがいないとあたしが嫌なの」
「本当?」
「当たり前でしょ。くるみがいないだけであたしたちはみんな物足りなくなるのよ。そうでしょ?」
