いつか淡い恋の先をキミと

実行委員の顔合わせ兼、説明会が終わり、榛名くんと2人で廊下を歩いていた。


「実行委員、割と忙しそうだね、一ノ瀬さん」


「ほんとだね…」


「…どうかした?」


「……榛名くんなら、」


「うん?」


「榛名くんなら、自分の知らない間に自分のせいで実は傷付いてる人がいるって知ったら、どうする?」


今日拓哉くんに言われたこと。


頭から全然離れてくれないその言葉への解決策を何故か榛名くんに相談してしまっていた。


「難しい質問だね」


「…ごめんね」


「ううん。一ノ瀬さんがそのことで悩んでるなら、俺も一緒に悩むよ」


「…ありがとう」


あぁ、なんて優しいんだろう。


単純にそう思った。


「一ノ瀬さんも辛かったね」


「え?」


「自分の知らない間に自分のせいで傷付いてる人がいたなんて、言われた方も傷付く言葉だと思うよ、俺は」


理由は分からないけど、物凄く泣きそうになった。


「傷付けられた本人じゃなく、第三者がそれを一ノ瀬さんに指摘するのは違うんじゃないかな」


榛名くん。


榛名くん。榛名くん。


「きっと一ノ瀬さんは、そういうの全部、自分で背負って自分が悪かったんだって思っちゃうと思うから、」


「……」


「なんていうか、その、俺だけでも、ちゃんとキミのこと分かってるから…っていうの伝えたいなって」