いつか淡い恋の先をキミと

翌日、いつも通りに待ち合わせ場所に行くとそこにはもうみんなが待っていた。


何気ない会話をしながら頭では違うことを考えていた。


そしえ考えていたのが、


「くるみ、昨日の担任の話はなんだったの?」


まさに昨日のことだったから余計にびっくりして、


「あ、え、と、昨日の話は…」


隠し事満載みたいな返事になってしまった。


「なになに、言えないこと?」


「違うよ、ただ学校生活に慣れたかって」


「それだけー?」


「うん…あとは雑談って感じかな…」


「そんなの休み時間にしてくれればいいのにね。こっちはくるみと一緒に帰りたいのに」


「……そう、だよね」


ごめんね、響子ちゃん。


嘘吐いてほんとにごめんね。


でも榛名くんに言われた言葉がまだ分からないから、ほんとのことは言えないの。


昨日の言われた「俺は君から君の大事な人たちを奪えない」という言葉。


どうして榛名くんと喋ることがそうなるのかは分からない。


分からないけど、陽平くんの榛名くんへの対応を見てると察することは出来る。


だから私は言わない。


二人ともが私の言葉のせいで不快な思いをするから尚更。


向かいから違う高校の生徒の集団が来たから、自然と二人ずつで並んで歩いてた。


そんな私の隣は陽平くん。


「昨日はごめんね」


「別に構わねぇよ」


「今度からはちゃんと連絡するね」


「あぁ、それでいい。あのさ、くるみ」


「なに?」


「今週の日曜、遊ばねぇか?」