優しく撫でるその手は、頭を上げて抗議しようとすると、軽く力を入れて阻止する。
ほんっとうに腹が立つ!!!
声を出せず、身動きも取れないあたしは、目の前にあるその胸を思いっきり……噛んだ。
「っ!!」
手加減なく硬い胸に歯を立てると、両肩を掴まれ身体を剥がされた。
もしかしたら、薄っすら血が滲んでもおかしくない位の強さで噛み付いたあたしの目を、鋭く見つめる男は、
ー「誘ってんの?」
と、色気交じりの低音ボイスをあたしに浴びせる。
「そんなわけないでしょ!!人の話聞きなさいよ!!」
「んー。」
何故か、ゆっくりと身体を起こした男は、そのままあたしの上に移動する。
「っな、何すのよ!」
「んー。なんかすげー興奮した。」
「ふ、ふざけんな!!触んなって言ってるでしょ!!どいて!!」
「しー。静かに。まだ朝だよ。」
「朝ならいいじゃっ、んっ!」
あたしに覆いかぶさった男は、性懲りも無く、あたしの唇を塞いだ。
涙が出そうなくらい強く吸われた舌は、噛んだことへの仕返しなんだろうか。
ー結局そのまま、あたしは男から与えられる刺激に翻弄される羽目になった。
