ペラ
マントを被ったリョウが出てくる
ダイスケ「ある日、考えすぎてしまう少年は言いました」
マントをとる
ダイスケは2人の様子を見ている
シノのストップモーションが解ける
リョウ「シノ先輩、俺ダイスケになにかしました?」
シノ「はぁ?知らんよ」
リョウ「何か隠し事されてるっす〜」
シノ「え〜、…あ、…あぁ」
リョウ「何か知ってるんすか!?」
シノ「いや、知らん」
リョウ「あぁぁぁ、俺、きっと嫌われてるんだー!!」
シノ「はぁ?」
リョウ「だって、そうっすもん。いつもはめちゃくちゃ仲いいのに、たまに距離置かれるし、何考えてんのかわかんない時あるし、それを教えてくれないし、最近付き合い悪いし…」
シノ「あんたと違って勉強でも、してるんじゃないの?」
リョウ「勉強なら勉強するって言いますもん!……はぁ…俺だけなんだ、ダイスケのこと好きなの」
シノ「…なにそれ、恋なの?」
リョウ「ちーがーいーまーすー!!そういうんじゃなくて、たんに秘密にされてることがあるのが怖いんです」
シノ「はぁ、あのさ、秘密にされてることがあるのは、その秘密をあんたに言うのが怖いからかもしれないよ?」
リョウ「怖い?俺がっすか」
シノ「バラされたり、バカにされたりさ」
リョウ「俺、馬鹿になんてしないっすよ!」
シノ「でも、ダイスケはそう思っちゃってるのよ、きっと。だから言わないの」
リョウ「俺、そんな馬鹿にするふうに見えますか?」
シノ「見えます」
リョウ「あぁぁぁ」
シノ「リョウ」
リョウ「はい?」
シノ「ダイスケが部活辞めるかもって話、知ってるんだよね?」
リョウ「シノ先輩、知ってたんすか?」
シノ「聞いたの、昨日」
リョウ「その理由を秘密にされてるんすよね」
シノ「だろうと思った」
リョウ「どんな理由でも馬鹿になんてしないのに…」
シノ「秘密って、言うのも、隠されるのも怖いよね」
リョウ「ダイスケも怖いと思うんすかね?俺相手に?」
シノ「リョウだったらどうなの?」
リョウ「俺っすか?…俺かぁ…」
シノ「…それを分かってあげれば良いんじゃない?たまには真面目な話でもしてみなよ」
リョウ「わかったっす!!!ありがとうございます!!帰ります!」
シノ「うん!」
ストップモーション
リョウはダイスケから絵本をうけとる
ダイスケははける
リョウは絵本のページをめくる