シノ「じゃ、集まって聞いて。…えっと今日はみんな来てるかな(数を数える)」
リカコ「…ヒカリがいない」
ダイスケ「学校には来てますよ」
シノ「あ、でもヒカリは…」
リカコ「最近全然来てないじゃん。文化祭も顔出さなかったし、うちの部に幽霊はいらないよ。ちゃんと言っておいてよね」
シノ「でも、ヒカリもなにか事情があったら可愛そうだし」
リカコ「どうせそんなのないわよ」
リョウ「いや、多分あるっすよ。だって…」
ダイスケ「リョウ!!静かに」
リカコ「なに!?」
ニコ「すいません先輩、気にしないでください」
シノ「う、うん?え、えっと…ひとまずヒカリのことは置いといて、今日はとりあえず今後の活動の確認!文化祭の公演が終わって一段落したけど、次は大会があるからね」
リョウ「これで先輩達も引退っすね」
レン「え!?そうなんですか!?」
ナオキ「そうだよ」
レン「えー…」
シノ「まぁ、出来るだけ1、2年生のみんなには教えられることは教えておきたいから、学年関係無く仲良くしようね」
みんな「はーい」
シノ「それで今日はその大会の公演に向けて、まずは台本を考えようと思うの」
リョウ「創作っすか?」
シノ「うーん」
リカコ「いいけど、それだと時間なくない?」
シノ「まぁ、台本を書きたい人がいればって感じかな」
リョウ「でも、せっかくの先輩たちの最後の大会なら創作やりたいっす」
リカコ「誰が書くのよ」
リョウ「みんなで書けばいいじゃないすか!」
ダイスケ「みんなで?」
ニコ「むずかしそう…」
レン「そういうことって出来るんですか?」
シノ「まぁ、やってる学校はあるかな」
レン「じゃあレンもそれがいいと思います、ね?」
ユウキ「私も賛成ですね」
リカコ「こらこら君たち、簡単に言わないで、創作ってめっちゃ大変なんだからね。時間もかかるし、今からじゃ完成度も下がるかも」
レン「そうなんですかぁ…」
ナオキ「やるなら誰かがあらすじや、セリフをある程度決めてからみんなで考える方がいいかもな」
リカコ「あー。それならシノがいるから大丈夫じゃん!」
シノ「ムチャぶり禁止!」
リカコ「大丈夫、大丈夫。私も全然手伝うし?」
シノ「本当かなぁ」
リカコ「やだぁ、信じてよー」
シノ「信じがたい」
リカコ「えー」
ナオキ「俺も手伝うよ」
シノ「ならまぁ、いいけど…あんまり期待しないでよ?」
リョウ「めっちゃ期待してます!!」
シノ「お願いだからやめてー。書いたことないから!」
リカコ「別にいいよ、シノが作りたいもの作ろうよ」
ユウキ「それがいいと思います」
シノ「…分かった、じゃあ考えてくるから。とりあえずやりたいジャンルとかテーマ、あと役者やりたい人の人数だけ確認したいかな」
リョウ「ジャンル?」
レン「はいはい!恋愛モノやりたいです!!」
シノ「れんあい…」
リカコ「えー私ファンタジーがいい〜」
シノ「ふぁんたじー、か」
リョウ「俺はコメディ見てみたいっす」
シノ「こめでぃ。と…他にある?ユウキは?」
ユウキ「青春ものですかね!熱い友情にすれ違う思い!!みたいな」
レン「おもしろそう!」
シノ「せいしゅん…、か、うーん。創作やるならなるべくやりたいことやりたいけど、全部入れるのは難しいかな」
ナオキ「全部一緒にしなくても良いんじゃない?」
シノ「でも、せっかくの創作なら色々なこと試してみたいし、最後だし、みんながやりたいことをやりたいの」
リカコ「全部入れる気?」
ダイスケ「むずかしいんじゃ」
シノ「ファンタジーの世界観でラブコメとかなら出来そうじゃない?コメディだって、舞台全体をコメディにする必要は無いし」
ナオキ「シノがいいなら、いいけど。困った時は言ってね」
シノ「ありがとう」
ナオキ「うん」えへへ
レン「…あの!!」
シノ「ん?どうしたの?レン」
レン「あ、いや、…なんでもないです」
シノ「そう?じゃ、とりあえず私がある程度の流れを考えてくるから、少し時間を頂戴」
リョウ「分かりました!」
リカコ「はーい」
シノ「あとは今回の大会で役者やりたい人いる?」
リカコ「はい!」
レン「はい」
ナオキ「(手を上げる)」
ユウキ「はい」
シノ「えっと、リカコ、レン、ナオキ、ユウキ…とあと」
ニコ「(手を上げようとするがやめる)」
シノ「ん?ニコもやる?」
ニコ「え!?いや、…」
リョウ「ニコちゃんは裏方職人だから裏方っしょ!!?」
ニコ「う、うん…そうだね、裏方がんばる…あはは」
リョウ「俺も裏方〜」
シノ「あれ?ダイスケはやらないの?珍しいね」
リョウ「え?そうなの?」
ダイスケ「今回はちょっと…まだ考えてて」
シノ「一応入れとこうか?」
ダイスケ「あ、いや、大丈夫ですよ!!裏方もやってみたかったし」
シノ「そう?」
リョウ「じゃあ!!」ドン
リカコ「びっくりしたなぁ、もう」
シノ「どうしたのリョウ」
リョウ「俺が役者やるっす!!それでもしダイスケがやりたいってなったら、俺裏方回るっす!」
ダイスケ「いや、いいって!!座れ座れ」
リョウ「いや、俺はやるぞ」
ダイスケ「もし役者になったらお前バカだからセリフ覚えられないだろ」
リョウ「いや、俺はやるぞ」
ダイスケ「やめとけよ、バカには出来ないから」
リョウ「いや、俺はやるぞ」
ダイスケ「お前のこの間のテストの点数バラすぞ」
リョウ「やめてぇぇぇ!!」
シノ「まぁ、とりあえず人数にはいれておくから」
リョウ「お、お願いするっす…」
リカコ「逆に気になるわ」
ニコ「聞かないであげてください」
リカコ「ニコは知ってるんだ?」
ニコ「まぁ、一応…?」
シノ「2年は仲いいね」
リョウ「まぁ、俺がいるし?」
ダイスケ「俺もいるし?」
リカコ「騒がしそ」
リョウダイスケ「えぇ?!!!」
シノ「ヒカリのことよろしくね」
ダイスケ「え?」
シノ「なにか知ってるんでしょ?私とかには言いにくいようなことなら聞いてあげてね」
2年お互いを見合って
2年「…はい(!)」
シノ「じゃあ、今日はとりあえず解散かなぁ。明日から台本の流れができるまでは部活内容は基礎練にします」
みんな「はい」
シノ「じゃあ、今日は解散!お疲れ様でした」
みんな「お疲れ様でした」
ざわざわ帰りの支度
リョウ「そういや、駅前にヒトカラの店出来たらしいよ」
ダイスケ「マジか今から一緒に行くか?」
リョウ「行こーぜー!!」
ダイスケ「よっしゃー!!」
お疲れ様でしたー!(はける
ユウキ「ねぇ、レン。ヒトカラって何?」
レン「1人でカラオケ行くことだよ」
ユウキ「ヒトカラの店って2人で入れるの?」
レン「あー、先輩達は2人で一人前だから入れるんじゃない?」
ユウキ「あぁ、そういうことね」
レン「そうそう」
お疲れ様でーす(はける)
リカコ「つっこんでもよかったのかな」
シノ「どこからつっこめばいいのか分からなかったわ」
リカコ「それな、……(よいしょ)じゃあね、シノ!今日は先帰るから!台本頑張って!」
シノ「はーい」
リカコ「おつかれさまー」(はける)
ナオキ「じゃあ俺も帰るからな、行き詰まったら連絡して」
シノ「うん、分かった」
ナオキ「お疲れ様でした」
シノ「おつかれー」
シノ「ニコは準備出来た?」
ニコ「…」
シノ「ニコ?おーい」
ニコ「え、あ、あー、はい」
シノ「どうしたの」
ニコ「えーっと。…あの!シノ先輩。このあと暇ですか?」
シノ「え?」
ニコ「…少し、少し相談したいことがあるんです」
シノ「大丈夫だけど……」
ニコ「…(ヘラ」
シノ「…座ろうか。ニコもここに座りな」よいしょ
ニコ「あの、私、」座らない
シノ「ん?」
ニコ「さっき言えなかったんですけど」
シノ「……」
ニコ「私、本当は…役者をやりたいんです」
音響