左に逃げていた視線を前に向けると、私の顔へと近付いてくる洸君の顔。
海さんと似た顔。
きっと彼に見つめられてドキドキしたのも、海さんにソックリだから。
でも私が居て欲しいのはーー
「椿さん!」
顔を私の名前を呼ぶ声のした方へと向けると、そこには私の偽物の夫、海さん。
此方に近付いてくるかと思ったら突然ピタリと足を止めた。
「悪い……取り込み中のようだな」
気まずそうな顔をして斜め上に視線を泳がした海さん。
え?あ、洸君のこと?
しゃがんでいて死角になっていたから気付かなかったのかな?
「これを届けに。そんな格好で出たら四月だし風邪をひくよ」
そう言った海さんの手には、彼が私の肩に掛けてくれたファーと私の鞄が。
海さんと似た顔。
きっと彼に見つめられてドキドキしたのも、海さんにソックリだから。
でも私が居て欲しいのはーー
「椿さん!」
顔を私の名前を呼ぶ声のした方へと向けると、そこには私の偽物の夫、海さん。
此方に近付いてくるかと思ったら突然ピタリと足を止めた。
「悪い……取り込み中のようだな」
気まずそうな顔をして斜め上に視線を泳がした海さん。
え?あ、洸君のこと?
しゃがんでいて死角になっていたから気付かなかったのかな?
「これを届けに。そんな格好で出たら四月だし風邪をひくよ」
そう言った海さんの手には、彼が私の肩に掛けてくれたファーと私の鞄が。



