Deal×Love

「椿は苦しむことになるよ?」

そして続ける。

「……私が苦しむことになるってどういうこと?」

意味が分からなくて訊ねると、洸君は何故か目を逸らして口を噤む。

「洸君?」

私の質問に答えてよ。

「……とにかく俺のとこに来い」

だが洸君は言ってくれない。

「行かないから」

拒否をすると私へと顔を戻した洸君。

「椿って頑固?」

「洸君が頑固なんだよ」

うー、と唸り声でも出そうなくらい睨むようにお互いを見据えて、お互い一歩も引かない攻防戦。

すると洸君は突然俯いて、「あー、くそ!」と言いながら頭を掻いた。


「無理矢理連れ帰りたいけど、それは男として卑怯だからな」

そして突然肩から斜めに掛かっていた鞄を漁りだす。
ペンとノートを取りだすとそこに何かを書き始めて。
何してるんだろうと思いながら見ていたら、洸君はビリっと一枚ノートを破ると私に差し出した。