翌日は館林に捕まり、遅れて森にも質問攻めにあった。
二人とも聞きたいことは同じのようだ。

特に目新しい情報は何もないと話したが二人は不満そうな顔で質問を続けた。

『なんか木村さん楽しそうじゃないですか』
『そうか?』
『だって昨日より全然怖がってないじゃないですか』
『まあ、ナツミは怖いやつじゃ無さそうだしな』
『なに話したんだよ』
『たいしたこと話してないよ』
『おもしろくないな』
『おもしろくないっすね』
『なんだよ、二人して』
『とにかくなんかもっと進展するような話しろよな』
『どんな話すればいいんだよ』
『彼氏いるの?とか』
『は!?』
『年上ってどう思う?とか』
『どう進展させるつもりなんだよ!』
『そうですよ!館林さん!』
『なんだよー、他に何を進展させんだよー』
『ナツミが何者なのかを解き明かすんですよ!なに幽霊とくっつけようとしてんすか!』
『俺、別にナツミが何者かなんて興味ないしー』
『じゃあ、何に興味があるんすか!』
『木村の彼女が異次元の女の子だったら面白くない?』
『面白くないです!』
『ま、まあまあ二人とも…』

途中から俺そっちのけで揉める二人。
どちらにせよ、存分に俺で面白がっていることはしっかり伝わってきた。