絶対に守るから。

ハウラムも昔からお嬢ちゃんを守る事だけに命を注いでいた。冷徹過ぎるほど取り乱さず、冷静な判断を下せるハウラムだからこそ、あらゆる事態を予想していたのかもしれん。ハウラムにとって、今回の事態は予想出来たひとつに過ぎないのかもしれないな。

「そうなるよう、誰かが仕向けているんだろう。現状だけで言えばリオの死も否定できない。それに」

それに。そう言いかけた所で他の兵士や国王が集まってきて状況を説明しなければならなくなった。けれど、ハウラムの言いたい事はきっと俺と同じ。
人が死んだくらいでお嬢ちゃんが怯えるはずがない。
部屋まで抱き抱えていったエレナードも、まだまだ子供であるカーレイジでも分かった事だろう。人が死ぬだけでは彼女は怯えも怖がりもしない。目の前で起きた死を一人で悲しみ、静かに涙する事しか出来ない人なんだと俺たちは知っている。震え上がるほど怯えるのは不自然だ。