俺一人でも、油断さえしなければ命を奪うのは容易い戦闘力だろう。でも、どうして会ってしまったかな。いや、命日は知らないけれど誕生日ならと誕生日に合わせて墓参りをしたんだ。お嬢さんも少なからず、会う覚悟はしていたはず。
「だな」
お嬢さんの頭を撫でながら、強く願う事しか出来なかった。どうか何も起こらずに家へ帰れるように。神になど頼るような性格ではないけれど、神に似た何かに願っていた。どうか、お嬢さんを傷付けるような結果にだけはしないでくれと。叶うかどうかなど、今後の俺たちの行動次第だという事も分かっていたはずなのにどうして願ってしまったのか。念には念をと考えていたのか、ハウラムとは戦いたくないと甘えた考えをしていたのか。いつも二人と手合わせをしているのに自分の戦闘力に自信がなかったのか。いや、もしかしたら戦闘になると殺してしまうという確信があったのかもしれない。
「だな」
お嬢さんの頭を撫でながら、強く願う事しか出来なかった。どうか何も起こらずに家へ帰れるように。神になど頼るような性格ではないけれど、神に似た何かに願っていた。どうか、お嬢さんを傷付けるような結果にだけはしないでくれと。叶うかどうかなど、今後の俺たちの行動次第だという事も分かっていたはずなのにどうして願ってしまったのか。念には念をと考えていたのか、ハウラムとは戦いたくないと甘えた考えをしていたのか。いつも二人と手合わせをしているのに自分の戦闘力に自信がなかったのか。いや、もしかしたら戦闘になると殺してしまうという確信があったのかもしれない。



