見逃してくれた件があってから元国王はヘゥインを見掛けると手を振り、庭で話すようになった。元国王の父たちの事や元国王が兵士をしていた時の事。俺たちの母がどんな事をしてきたのかという事も包み隠さず話してくれていたみたいだった。
「お母さんの良い所も話してくれたから、普通に良い人なのかなって」
「単純」
何となく。改めて理由を聞くとヘゥインの気持ちが分かる気がする。恨んでいるのなら母のしてきた悪事だけを話せば良かったんだ。ヘゥインの性格なら話すだけで申し訳無いと詫びようとするから。でも、元国王は決してそうしなかった。どんな内容であっても善悪の両面を包み隠さず話していた。確かに両面を話されると信頼しても良いかもしれないと思える。
ヘゥインが相手を気に入る時はいつも単純な理由からだって分かってはいたはずなのに、面と向かって言われると呆れて笑えてくる。
「お母さんの良い所も話してくれたから、普通に良い人なのかなって」
「単純」
何となく。改めて理由を聞くとヘゥインの気持ちが分かる気がする。恨んでいるのなら母のしてきた悪事だけを話せば良かったんだ。ヘゥインの性格なら話すだけで申し訳無いと詫びようとするから。でも、元国王は決してそうしなかった。どんな内容であっても善悪の両面を包み隠さず話していた。確かに両面を話されると信頼しても良いかもしれないと思える。
ヘゥインが相手を気に入る時はいつも単純な理由からだって分かってはいたはずなのに、面と向かって言われると呆れて笑えてくる。



