だって強引になんて出来ないだろう。今求めているのはエレナードで俺じゃない。俺はまだ、二人にとって仲良くなり始めたばかりの部外者なんだって。
街を照らす夕日が俺たちの事も一緒に照らしてくれていた。街の中にあると言っても墓地である事には変わりないせいか、少しだけ肌寒い。肌寒いはずなのに、夕日が温かい色をしているせいか心が温まった気がした。

「日、暮れ始めているな」

「レンらしい場所に作ったね」

あぁ、亡くなった元国王の事か。確かにここから見る景色は街の中で一番綺麗だ。でも、元国王の思考は理解できない。元国王は俺たちの母に恨みを持っていたんじゃなかったのか。なのに、なぜヘゥインに近付いて友になんてなったんだ。