絶対に守るから。

エレナードと彼女の城に来る前の生活は戦わない日があれば良い方だった。仕事の前後に迎えに行き、元国王と会う。基本は仕事の後だったけれど、1日で済みそうにない仕事だったら仕事の前に会っていた。
さっきまでは何とも思っていなかったはずなのに、子供たちの言葉を聞いてから一人では行かせたくなくなってしまった。足手まといになるだけかもしれないけれど、近くにいれば何か助けられる事があるかもしれないって考えてしまっていたんだ。

「ねぇ、ヘゥイン。本当に一人で行くの？」

不安そうに自分の手を握り締めたカーレイジを見ていられなかった。行かせたくないという気持ちはあるのに、止めても行ってしまうという現実がヘゥインに触れさせてくれない。ヘゥインの手を握り、行ってくると離された時に自分の何かが壊れてしまいそうで怖いのだろう。呼び止めてしまったら、もっと最悪な状況を生み出してしまいそうで怖いのだろう。