相手を安心させ、安心した後の笑顔を見るためだけに大丈夫という嘘を吐く。大丈夫ではないと分かっていたとしても、彼女は絶対に危ないとは言わない。いくら不安で怖かったとしても大丈夫だと笑顔で嘘を吐く。相手を笑顔にするためだけに平気で嘘を吐くんだ。
「僕たち、また守られるの?」
「守られるのは嫌?」
また?
彼女は城で一番強いと言われていた俺より遥かに強い。俺たちがいた所で足手まといにしかならない。だから、俺たちは手を出さずにいた方が彼女のためになるんだと思っていた。手を出さない方が彼女は戦いやすいんだと勝手に決め付けていた。愛する人に守られるのではなく愛する人を守りたいという男の誇りを忘れ、俺は彼女を殺す気だったのか。
無意識であったとしても、とんでもない事を俺は考えていたのではないだろうか。生きてほしいと思いながら、彼女一人に戦わせようとしていた。
「僕たち、また守られるの?」
「守られるのは嫌?」
また?
彼女は城で一番強いと言われていた俺より遥かに強い。俺たちがいた所で足手まといにしかならない。だから、俺たちは手を出さずにいた方が彼女のためになるんだと思っていた。手を出さない方が彼女は戦いやすいんだと勝手に決め付けていた。愛する人に守られるのではなく愛する人を守りたいという男の誇りを忘れ、俺は彼女を殺す気だったのか。
無意識であったとしても、とんでもない事を俺は考えていたのではないだろうか。生きてほしいと思いながら、彼女一人に戦わせようとしていた。



