二人は首もとに触れて脈を調べたり、硬直具合や体温などを調べたりしているみたいだった。けれど、リオディナとミオラスを眠らせていた当の本人たちはヘゥインが来て安心したのかヘゥインの腕の中で眠ってしまっていた。
どうしてヘゥインが二人の所にリオディナとミオラスがいると分かったのか不思議だけれど、俺の知らない絆が二人とヘゥインの間にある事だけは分かった。俺の知らないヘゥインを見た事のある二人なんだって胸が少し痛んだ。

「ハウラム、二人をお願い」

ヘゥインはハウラムに二人を抱き抱えらせたかと思うと俺の手を握ってゾーラとエレナードの調べが終わるのを待っていた。きっと、不安なんだと思う。リオディナとミオラスが生きているのかどうかを待つ時間が怖くて仕方ないんだと思う。でも、ヘゥインとは裏腹にさっきまであった俺の恐怖は全て無くなっていた。ヘゥインに手を握ってもらえた。ただそれだけで俺の恐怖は消えていったんだ。