唯『そういえばハルが卒業祝いにご飯連れてってくれるってよー』

紗羅、亜里沙『まじで!?やったぁ!!』


そらからしばらくして

卒業式を数日後に控えた私達は

ハル先輩に連れられて卒業祝いという同伴に

来ていた。

いろいろ忙しくて休みの日にちが合わなかったので

結果同伴になったけど

ハル先輩も友達を連れて来てくれたのはいいけど

亜里沙の相手の大和(やまと)くん

私の相手わなんと直樹くん!

なんで!私だけ!

実は直樹くんは以前サプライズで来てから

週一ペースで来るようになっていた。

だんだんヤツの無礼講にも慣れてきてたけど

まさか今日くるなんて!

亜里沙いわく直樹くんは私を気に入っているらしい。

当の本人の私はそんなことこれっぽっちも感じない。

実際連絡先の交換すらしてない。

いつも飲みに来て嵐のように去って行く。

唯や亜里沙は年上扱いで私だけバカにされてるし

どこを見たって気に入られてる気なんかしない。


唯『今日ね、ホントはハルの友達連れてくるはずが直樹くんがどーしてもって聞かなかったらしいよ』

亜里沙『ほら、やっぱ紗羅に気があるって!』

紗羅『やだよ!年下なんて!対象外だし!嫌がらせにしか感じないよー!』

亜里沙『もぉー!そんなに言うなら聞いてあげる!』

紗羅『いや、それわちょっとやめよーよ(汗)』


店に着いて着替えてる間こんな会話が繰り広げられていた。

3人揃って直樹くんたちのとこに行くと爆弾を投下したのは、まさかの唯だった!


唯『直樹くんってさー、紗羅に気があんの?』

お、おーい!仕事中だぞー!

まるで宅飲みのノリだな!

と心の中で突っ込むしかできなかった。

直樹『え?んー?どうなんすかね?目が離せないとゆーか、気になるとゆーか、よくわかんないっす!』

いやいや、だから私が年上!

なんで年下扱いで挙げ句よく分かんないって!

あんたが1番良く分からん奴やん!


亜里沙『てゆーかいい加減連絡先くらい交換すれば?』

余計なことゆーなー!

直樹『あ、そーだ!それ!いっつも忘れるんすよねー(笑)紗羅!番号教えて!』

紗羅『え、なんで?』

直樹『なんでってなんや!いいやん、番号くらい教えろってー♪』

亜里沙『紗羅のだったら私が教えてあげるよー♪』

亜里沙の素早さにかなわず私の番号が

直樹くんの携帯に入って行く。

目の前で直樹くんからのメッセージが届く。

《卒業おめでと!》

え、いろいろ突っ込みたかったけど

とりあえず登録だけしといた。


なんだか、その日は飲まずにいられなくて

平日なのにお酒ガッツリ飲んで

次の日後悔したのは言うまでもない。

それからしばらくは唯と亜里沙に

直樹くん気がある説でからかわれる日が

続いた。