「パパ、パパ!」

娘の詩織(しおり)の声で、俺は夢から覚めた。

「…ん、ゔうう」

眠い目を擦りながら上体を起こすと、詩織がとびきりの笑顔で見つめてくる。

「パパ、今日遊園地行くんでしょ?」

キラキラとした目で言う。

「ママから聞いたのか?」

「うん!」

「そうか。じゃあ朝ご飯を食べて、準備しよう」

俺が言うと、詩織は寝室から出て行った。