学校に来たあたし達。

「胡桃ちゃ~ん~……」

「なーに」

「もー少しで卒業だよぉ~……」

「そーだね~」

「寂しいよぉ~」

「卒業しても会えるだろ」

会えるだろ……

ん?会えるだろ?だろ?

「胡桃ちゃんって、そーゆーキャラ?」

「そーだよ。本当はボーイッシュなんだよな~」

ーーダダダダーン

どっかでベートーヴェンの『運命』の曲の一部が流れたぁ!

ボーイッシュキャラだったとは!!

ーースクープ!!胡桃氏がボーイッシュキャラだった!!

ーー美緒氏、このことは知っていましたか!?

いえ、全く知りませんでした。今日聞いて、とても驚いてます。

ーーどうして気づかなかったんですか!?

そんな感じに見えなかったので……

まぁーたー!!記者じゃない!!しかもなによその“氏”って!!

「あれ、言わなかったっけ?」

ーーコクコク

全力で縦に振るあたし。

「そっかぁ、言わなかったかぁ。悪い!」

「わっ、悪いってぇ……」

「卒業式、来週だな」

ーーザー

「あーちょっ!!あんたんとこだけ、雨降ってっぞ!?」

「コレハカナシミノアメデス」

「棒読みだし……幸~、美緒んとこ、雨降っちゃったじゃーん」

「わっ、悪い」

「モノスゴクカナシイデス」

「おーい、美緒ー」

「あっ、晴斗」

「「オッツ!!戻った!!」」