「そしたら…どうぞ、好きなところに座ってね」



改まってやんの。



前はこんな感じじゃなかったよな、俺が部屋にいても空気のような扱いだったし。



ちょっとは彼氏として意識してるのか。



適当な場所に座り、千衣の動きを観察する。



座るでもなく、スクールバッグの中からペンケースを出したり、テキストを出してはしまい…。



なにがしたい?



なんかそわそわしてるな。



「落ち着けよ、千衣もここに座れば?」



俺の隣を指さすと、ほんのり頬を染めてちょこんと正座した。



なんで赤くなってる?



まさか、俺のせい…。