「陽向くんモテるし…行けば?きっと女の子たちも喜ぶよ」



絞り出すような声で言うならわかる、けど普段通りだ。



ほんっとにこいつは俺に興味ないんだな。



悲しいぐらいに…。



どうしても俺を意識させたい。



強引にしても怖がらせるだけだし、ここは俺のキャラを最大限に生かさなきゃな。



よし…。



「キスさせて。そしたら行くから」



「はっ…はああ!?」



やった、反応あり。



なに真っ赤になってるんだよ、かわいすぎるんだけど。



「え、だってさ。俺と付き合うんだろ?」



「だからって…いきなり過ぎるよね。それに合コンに行く口実にしてはおかしくない?」



「おかしくないだろ、行きたくないのに千衣が行けっつーんだから」



そこで、千衣がハッとした顔をする。