友達からだ、けど今は千衣と会うのが先。



とりあえず電話にでるものの、素っ気なく言ってみた。



「なに?今、すげー忙しいの」



「いつも暇そうなくせに!カラオケ行くからすぐ来いよ」



「行かねーよ」



失礼なやつだな、暇じゃねぇよ。



「花園女子の子とさっきゲーセンで意気投合して、陽向の写真見せたら連れて来いって言われてさ」



「なるほど、ナンパの手口に俺を利用したと」



「ま、そーいうことだ!頼む!陽向っ。これを逃したらもう彼女できないかも」



「大げさだなー」



俺だって、今からが正念場だけど?



「明日からの課題の提出、しばらく俺に任せろ」



「おし、遅くなるけど…行く」



「やった!頼むぜ」



電話を切った後千衣の部屋に入ると、ドアの向こう側に千衣が立っていたみたいで、開けた勢いで千衣が床に転がるのが見えた。



…は?



なにやってんだ、こいつ。