親のお墨付きかよ。



鈍感…だよな、筋金入りの。



付き合おうなんて、好きでもないやつに言うかよ。



これはなにかのお試しだと思ってる?



まさか文化祭の余興のひとつだと思われてたり?



…ありえるな。



ここはひとつなにかインパクトのあることを…。



ぼんやりと考えながら階段を上がり、千衣の部屋のドアの取手に手をかける。



ピロピロピ~♪



んだよ、こんなときに。



俺の…スマホの着信音が、ズボンの後ろポケットで鳴っている。