ただ、あたしにいじわるしただけなのに。



本気にすんなよって思ってるのかも。



「今の話だけど…」



「じゃあ、付き合おうか。俺ら」



…へっ?



「ほっ、本気なの?」



「冗談でこんなこと言うわけねーだろ」



てことは…。



あたしの告白を阻止するために、ここまでしちゃうの?



陽向くん…一体なに考えてるんだろう。



こんなことしてメリットある?



「告白されたら嬉しいんじゃなかった?」



あたしの顔を覗き込み、にっこりと微笑む。



ドッキーン!!



これって…完全にからかわれてるよね!?



うっ…嬉しい…!!



そのはずなのに、恥ずかしくて気持ちを口にすることができない。



「1回家に帰って、着替えてから千衣に会いに行く。また後でな」



陽向くんはあたしの顔に手を押し付けると、そのまま家に帰ってしまった。




う…わぁ。