「あれ…なんで俺…」



「うちに来てすぐ寝たんだよ?」



「あーマジ。話しに来たのにごめんなー…でもすげぇ気持ちかった」



グンと伸びをしている陽向くんは、本当に幸せ者だよ。



寝ながらあのパフォーマンスをして、完全に熟睡してないはずなのに気持ちよかったって。



あたしが起こしても起きないのに、スマホにはすぐ反応するんだね。



「なんかすげぇ怒ってないか?」



「怒ってないよ。もう帰った方がいいよ、遅くなったから…」



時計を見ると、いつの間にか10時をまわっていた。



「そか、話したかったな…」



「勝手に寝といてよく言う」



「ごめんって!千衣の側だと安心するからさ~つい」



「いいように言うよねぇ…」



「うっわ、やっぱ怒ってるよな。千衣がそんな言い方するなんて珍しい」