「って、ユウナとベタベタじゃん。今日のお前ら見て、怒り狂ってんじゃね?」



周りの男の子たちがゲラゲラと笑っている。



「千衣がどう思うかわかんねーけど…俺らそんな密着してねーし」



「密着度とかそんなんじゃなく!親密度?俺らが怪しいと思うぐらいだから、彼女なら尚更……おい、見てるぞ」



びっ…



びっくりした。



男の子のうちのひとりが、あたしを指差している。



「はー?どこだよ」



サッと隠れればよかったんだけど、動くことすらできなくなった。



陽向くんとバッチリ目が合う。



「千衣…?」



あたしはとっさに逃げ出した。



別に逃げる必要なんてないのに…とてもじゃないけど、このままここにはいられないよ。