でも嘘つくのはなぁ。


「……秘密」


でも、話すことによって区切りつけれるかもしれない。


もう過去とはお別れするんだ。


「せっかくやし教えてや。そしたら俺も気ぃ遣えるし」


気は遣って欲しくないけど、話しちゃえ。


少しお酒の力も借りてるかもしれないけど、もう渚とはおさらば。


話してスッキリするんだ。


「いいよ。さっきの話とはまた別の話だけどね」


そう前置きして、私は話始めた。


事実だけを述べてたつもりだったけど、いつの間にかお悩み相談みたいになってしまっていた。


「私、自分の気持ちが分かんない」


渚が好きなのか、忘れたいのか。


でも、嫌いじゃないことはたしかで。


「そいつのこと忘れたいん?」