「……俺、3年前にも言ったけど、彩羽が好きだから」


彩羽が俺のことを嫌いでも、憎んでても、俺の気持ちは変わらない。


迷惑だって言われてもいいから、ちゃんと会ってちゃんと話したい。


あのまま二度と彩羽と会わないなんてことはできない。


「凛花には悪いけど……。お墓にはちゃんと行くから」


凛花…ごめんな。


凛花には迷惑しかかけてない。


「お姉ちゃんを見捨てて、自分を警察に売った仁科彩羽を選ぶの…?そんなの最低だよ……っ」


そんなことは自覚してる。


言われなくても分かってる。


「お姉ちゃんを殺したのは渚さんなのに……!!」


分かってても、琴羽の悲痛なその叫びが俺の心を引き裂く。


俺が凛花を殺した。


だけど、その凛花から離れようとしてる。


「………自分勝手なのは分かってる」