「まあ僕は心が広いからね。
それは気長に待つとして……今日はいつもより深いキスをしようか?」
仁くんは笑っていて、冗談か本気かわからない。
だけど……
「絶対に嫌。
第一こんな美少女と簡単にキスできるなんて思ってほしくない!」
しようか?なんて言われたら拒否するに決まってる!
「そうだね。でも美桜は今僕に逆らえない状況にいるってわかってる?」
そして仁くんは余裕そうに笑い、私の両手首をたった片手で掴んだ。
あっという間に手の自由が効かなくなる。
「何してんの……!離して……!」
仁くんは片手なのに私の力は敵わない。
それぐらい力の差があった。
っていうか今の状況絶対やばいよね……?



