「さっきまでの仁くんはどこにいったの?」
「そんなのエネルギー切れだよ。
美桜を補給しないと死にそうだ。」
そう言うとさらにきつく私を抱きしめる。
「このまま持ち帰って檻の中に閉じ込めたい。」
「嫌に決まってるでしょ。
ほら、早く帰って。」
私は仁くんから離れようとするけれど力が強くて離れられない。
「美桜、今嘘ついたね?」
その言葉にギクリとする。
「本当はまだ僕に帰ってほしくないんだろう?」
仁くんは透視能力でもあるの?
それとも私がわかりやすすぎた?
いずれにせよ………
「そんなわけない!さっさと離して帰れっつってんの!!」
素直になれない私はそんなこと認めるはずがなかった………。