「じゃあね、また明日。」


そう言って私はすぐその場を去ろうとしたんだけど……


「待ってよ、美桜。」


明らかにさっきまでとは違うトーンで話す仁くんが私を抱きしめた。


「まだ行かないで、愛しの美桜。
ああ、一緒に2人だけの世界に飛び込みたいよ……」


………まさかここで本性だす!?


誰かに聞かれてたらどうするのよ。


なんて心では思っていても口に出せないあたり、受け入れてるのと一緒だ。