「私は嬉しくない。」
「でもさ、別れないってことは……そういうことだよね?」


ニヤリと悪そうに笑う仁くん。


あぁ、悔しい。


………こんな人だとわかっていても、別れられない自分がいた。


だからきっと私は仁くんのことが………


今でも好き、ということだ。
本人の前では認めないけど!!


「違う!顔がかっこいいから!
それ以外は我慢してあげてるの。」


「ツンデレも可愛いよ。


………だけどせっかく僕が美桜の裏をバラすきっかけを作ったのに、全然嫌われてないよね。


むしろ美桜のファン増えてない?
僕の作戦が失敗に終わっちゃったよ。」


………うん?
ちょっと待とうか、仁くん。


「今、なんて言った……?
私の裏をバラすきっかけを作ったのが、仁くん……?」


「そうだよ。どうしても美桜の裏を知りたくて、三次審査に残った女の子に言ったんだ。


美桜は裏を隠してるって。
それで調べてもらった。


もしそれで裏がなかったらそれはそれでいいだろうし、裏があったらあったでみんなから嫌われて好都合だし。」


…………今の話が本当なら、私のちやほや高校ライフを壊したのは仁くんが張本人……!?