笑ってないで助けてよ……!
と仁くんに目で訴えるとようやくお母さんに話し始めた仁くん。
「びっくりした?これが僕の彼女だよ。
すっごい自信家でしょ?だけど照れ屋さんなんだ。
………残念だけど僕は母さんの気持ちがわからない。
だけど母さんには僕の気持ちがわかるんじゃないかって、信じてるから。」
そう言った後、仁くんはお母さんの返事を待たずに私の腕を引いて歩き出した。
横を通った時、一瞬だけ見えた仁くんのお母さんの苦しそうな切なげな表情。
どうしてそんな顔するの?
なんとも思ってないなら普通そんな顔なんてしないよね………?
もしかして、と思っていたら仁くんに名前を呼ばれる。



