「ほら帰るよ。」
「えー、僕はまだ帰りたくない。」
仁くんはそう言って私を離そうとしない。
「明日、ゆっくり2人の時間過ごせるからいいでしょ?」
………そう、明日はクリスマスイブだから仁くんと過ごすのだ。
ちなみに明日から冬休みのため、早速仁くんの家でお泊まりもする。
だからクリスマスイブも、クリスマスも仁くんと過ごすというわけで………
私は楽しみなのだ。
「明日は明日、今日は今日。
今この時間も僕にとったらかけがえのない大切な時間なんだよ。」
「うん、わかったから帰るよ。」
「えー………」
仁くんは少し拗ねたような顔をする。
絶対わかってやってる。
この確信犯め。