私も仁くんも、着ていた上着を脱ぐ。
その時、袖が少し捲り上がり、仁くんの腕が見える。
「………えっ……?」
私は目を疑った。
そして急いで仁くんに
「仁くん、その腕どうしたの……?」と聞いた。
だって仁くんの腕は明らかに何かで傷をつけたかのように、赤く傷だらけだったから。
「あぁ、これ?これはね、美桜を傷つけてしまった僕が耐えられなくてこんなことしちゃったんだけど気にしないで。」
仁くんはさらりと言うけれど、そんなことじゃ済まない。
「もしかして……毎日そうやって自分の腕に傷をつけてたの!?」
「………?
そうだけど、なんでそんなに焦ってるの?」
これくらいどうってことないよって顔をしてるけど、見ていて痛々しいくらいなのだ。
ていうか絶対今も痛いに決まってる。
仁くんの想像以上の行動に私は驚きを隠せない。
仁くんに別れようって言ったら本当に自殺してしまうんじゃないかってくらいだ。
まあ私から別れるなんて絶対ないと思うけど………。



