「じゃあね、お姉ちゃん! 仁さん、必ず家までお姉ちゃんを届けてくださいね!」 「もちろんだよ。」 「家に泊まるとかはなしだからな!」 「今日はしませんよ。」 にこにこと上機嫌に笑う仁くんを見ると、苦しいとかの感情が嘘のようになくなっていた。 「じゃあ美桜、お腹空いてるよね? どっか店で食べようか。」 「うん、そうだね。」 そう言って私と仁くんは寒い夜の中を歩き、近くの店へと入る。 店の中は外と違って暖かかった。