「仁、くん……?」
「これで満足か?」
「え……?」
仁くんは変わらず冷たい声で、私を見て笑っていて。
「美桜が望んだことだろ?
触れてほしいって。その通りにしてやったんだけど。」
私は固まってしまった。
できることなら夢であってほしかった、のに…………。
「何?それとももっと深いことしてほしかったか?」
仁くんの言葉に私はとても苦しくなって………
仁くんに向かって、バチン!と大きな音を立てて平手打ちをしていた。
「………最低……」
もう、無理だと思った。
このまま付き合うくらいなら、別れた方がましだと思って………
「こんな仁くん見たくなかった!
飽きたなら飽きたって言いなさいよ!
それならもっと早くに別れてあげたのに!
もういいよ、あんたなんかと別れてやる!」
最後まで泣くのは嫌だったから我慢し、強がりで声を荒げ怒ってるようにみせる。
そのあと仁くんの言葉を聞く前に私は逃げるように走り出す。



