「あら美桜、おかえり。」
「………ただいま。」
お母さんが私の方を見るけど、顔が見えないように俯きながら私は自分の部屋に行く。
「………っ……」
おかしいな。
いつも仁くんが私のこと大好きだと勝手に思い込んでた。
だけど本当は違うくて………
私の方が好きだったんだ。
悔しい?
ううん、今そんな感情は私にはない。
本当は寂しいの。
仁くんが突然冷たくなって、いつもみたいな仁くんがいなくて。
涙がこみ上げる。
それくらい私は仁くんのことが好きなのだと実感する。
今日も頑張ったよ。
プライドの高い私は絶対人前では泣きたくなかったから、家まで我慢したよ………
「うう………」
もう涙が止まらないでいた時、急にドアが開いた。
「………お姉ちゃん……」
そこには妹が、切なげな顔をして立っていた。
………最近、私暗かったから心配させてるんだろうな。



