そして少し沈黙が流れた後、兄が沈黙を破った。
「………お前は、美桜のことどう思ってるんだ?」
兄にしてはまともな質問だったと思う。
だからここで仁くんは大切な彼女、とかでも言っとけばいいものの………
「美桜はもう僕にとって欠けてはいけない、僕が一生をかけて愛すべき人……いいや、もう天使や女神様のような遠い存在の人だ。
少しツンデレなところも素直じゃないところも可愛いし、それよりも隠そうとしてるけど顔に出てるのがもうやばいかな。
どんどん僕に染まっていく美桜がたまらなく愛しい。だから美桜は僕だけのものなんで邪魔しないでもらえますか?」
まだなにか言いたそうにしている仁くんだけど、あんた何言ったかわかってる?
これでも言うの我慢しましたよって顔しないでよ!
「仁くん、あんた本当に正気………!?」
そう私が言った瞬間、兄と妹がこちらへとやってきた。



