「いてて……何も突き飛ばすことはないんじゃない?
でもまあ朝は暴力的ってことか。
それもまたいい……。」
「な、な、な、なんで仁くんがいるの!!?」
いきなりの状況に頭がついていかない。
「………なんでって、今日デートしよかなって思って家来たら美桜のお母様が家の中にあげてくれた。」
「………なっ……!!」
お母さん!?
何してんの本当に!!
「それにしても美桜の寝顔も美しかったよ……ちゃーんと写真に収めておいたからね。
これは大きく印刷して部屋に飾ろうか。」
「そんなことしたらどうなるかわかってんでしょうね?」
「それはどうなるのか是非とも試してみたいな。」
こいつ………!
急いで仁くんのスマホを奪おうとしたら、バランスを崩しベッドから落ちそうになった。
その時、仁くんがそんな私を受け止めてくれる。
「こらこら、危ないよ。」
いつもの調子の仁くんだけど、優しく包み込んでくれて不覚にもドキッとしてしまう。



