「そうか、美桜が不安になるくらいまで成長したのか。僕で頭の中がいっぱいになる美桜がたまらなく愛しいよ。


このまま僕のことしか考えられない脳になればいいのに。」


「………うざい。」


仁くんはいつもの余裕そうな笑みで私の頭に手を置く。


「あー、可愛いなぁ美桜は。」
「うるさい。」


「だけど残念だな。
この前僕ちゃんと全部話したのに、まだ信じてくれないなんて。


これが僕だよ、僕自身も驚いてるって言ったよね?」


「それは………、中学の時の仁くんが悪いんだから……!表の顔もあるから不安になるんだよ!」


そうだ、私は何一つ悪くない。


それに女の子は、恋に関してマイナス思考になっちゃうものなんだもんね。