「普通に仁くんとケンカしたことないから聞いてみただけ。」


そう私が言うけど、仁くんにはすぐ嘘だとバレた。


「嘘は良くないな美桜。無理矢理白状させようか。」


こういう時すぐ強引になるんだから!


と、半分怒りながら仕方なく本当のことを言う。


「中学の頃、女の子に対してきつい言葉ぶつけてたんでしょ?」


仁くんは私の言葉を聞いて少し驚いていた。


「だから本当の仁くんはどれなのかなって、もしかして我慢してるのかなって色々考えちゃって………」


「………不安になったんだ?」


こくりと素直に頷いた。