「どうしたの?気難しそうな顔してるけど。」
いつのまにかお風呂を入り終えた仁くんが戻ってきた。
「あ、いや……なんでもない…」
「そう?………もう髪の毛乾いてるのにまだドライヤーしてるけど……?」
仁くんにそう言われ初めて気がついた。
自分の髪が乾いているということに。
「ほんとだ。」
「何?この後のこと考えてたの?」
「………またそうやって、すぐそっちの話にもっていくんだから。この変態仁くんめ。」
「でも遠回しにしか言ってないのに伝わる美桜も中々だよね。」
……仁くんにそんなこと言われたら最悪だよね。



