ーー放課後
「そっか、ついに美桜から僕を誘いにきたのか。」
「いや、違うから。見ただけで判断しないでください。」
学校を出てからあらかじめ予約していたタクシーに乗り、私たちは有名なホテルへと着いた。
言っとくけど下心なんてない。
「ここのディナーを予約したの。」
そう言うと、さすがの仁くんも驚いていた。
「………え?
そんな、さすがに悪いよ……それに制服だし場違いだよ?」
「大丈夫!中に入ればわかるから!」
グイグイと仁くんを押し、ホテルの中へと入る。
早速フロントにいる従業員に声をかけられ、名前を言うと
「お待ちしておりました。西原様ですね。」
と返された。
そして別々の個室に案内され、そこで着替える。
仁くんの服はというと、もう用意してある。
この場所にぴったりな服。
絶対かっこいいに決まってる……!
「西原様、大変綺麗ですね。」
私が着替え終えると、そんな私を見て女の従業員が見惚れていた。
うん、知ってる。
ついでにアクセサリーもつけて完璧。
絶対高校生に見えないでしょ?



